魚野川の釣行(4)

 

7月14日(日)

 昨日の雨が嘘のように晴れて今日は快晴です。朝5時、三人とも一斉に起きま

した。私は、昨日の酒がまだかなり残った状態で、頭もガンガンしています。朝食

は昨日の居酒屋さんで、作ってもらった焼きおにぎりです。とても食べる気にはな

れません。T氏もどうやら私と同様のようです。会長は一人でもくもくとそのおにぎり

を食べていました。さすが会長!

 朝6時。昨日と同じ、魚野川本流のフィッシングパークの下流からスタートです。

水量は昨日にも増して増えています。しかしいい流れです。さっそく釣行開始です。

開始と同時に、会長の竿が大きく弧を描きました。昨日と同じです!かなり取り込み

に苦戦していましたが、なんとかタモに収めたヤマメはなんと27p!昨日のヤマメ

より1p成長しています。これは私も頑張らないと!かなり気合が入りました。

 そのすぐ後に、今度は私の竿が大きくしなりました。かなり引きます!これは引き

抜きが出来るサイズではないとすぐに分かりました。かなり泳がせて引き寄せ取り込

んだヤマメは25pでした。どうだ!とばかりに会長の方へ振り返ると、何やら会長の

竿が半月のようにしなりかなり苦戦しているようです。そのうち描いていた弧が突然

一直線になったと思った瞬間プチッ!かなり大物のようでした。

三人共ここで大物が掛りました。

 とにかく、今日は快調です。20pクラスの中型ヤマメがどんどん掛ります。すると

先ほど会長が釣っていた場所でT氏が何やら大騒ぎをしています。見るとものすごい

大物が掛っており、すでに竿と糸が一直線になっています。これはまずい!私はT氏

へ向かって竿を立てるように叫びながら、T氏の所へ走り寄りました。しかし着いた時

にはすでに糸を切られた後でした。どうやら、先程会長が掛けた魚と、同じやつらしい

という話になりました。

 今度は、私がこの場所でやってみることにしました。一投目、二投目とあたりは有り

ません。三投目、流れの先で根掛りしたと思い、ちょっと乱暴に引っ張ると、いきなり

ビクビクッと動きだし、グーとすごい引き!!瞬時に合わせを取ると暴れだしました。

ものすごい力です。竿全体で溜めて、動きを止めるのが精一杯です。引き寄せることが

出来ません!力比べのようです。流れに乗られたら最後。私も下流に走り竿の位置を

気にしながら、隙を見て少しづつ引き寄せて行きます。真剣勝負です。ようやく弱って

きたらしく、徐々に近づけ顔を水面から上げさせ、空気を吸わせるところまで来ました。

タモを用意して、取り込み体勢に入ります。ようやく魚の全身が見えました!エッー!

ニジマス??すごく綺麗なすごく大きいニジマスでした!とその瞬間に油断が!!!

ニジマスはいきなり暴れだし、再び水中で走り、私の股下で回転しました!しまった!

何とニジマスに糸を巻きつけられてしまいました。基本的な失敗です。大物は得てして

こういう行動をとるのです。必死にもがくニジマスを、どうしてもこの体勢では取り込めず

プチッ!!糸を切られてしまいました。くやしーーーい!!!!!

失敗の写真。陰が写って魚が!!一番下の魚が26p。

 その後私は、あまりの悔しさに同じ場所で数時間粘りました。他の二人が納竿して一

時間ほどたちました。20pクラスのヤマメが数匹掛かりましたが全てリリースです。

そして、ようやく明らかに大物らしきあたりが・・・!でも先程のニジマスではない事は

すぐに分かりました。ヤマメの引きでした。でもかなり大物です。慎重に取り込みます。

先程の場面がチラつきました。無事取り込むと26pのよく太ったヤマメでした。悔しさ

はまだ消えませんが、意地で釣り上げたこのヤマメで自分を納得させ、今回の新潟の

釣行を終了することにしました。

 しかし、信じられない事ですが、メンバー三人共、このニジマスに遊ばれてしまいま

した。確証は有りませんが同じ魚だと思います。いまごろニジマスは「なめんじゃねぇ

ーよ!10年早えーぜ。オレを釣ろうなんざ!おととい来やがれ!!」って言いながら

「プッ!」って三本の針を吐き出していることでしょう!

 

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