アプト式鉄道で若返りの秘湯を目指して!(大井川鉄道)

 

  今回は、大井川鉄道に乗って、若返りの湯として知られている接岨峡温泉へ行って

みることにしました。もちろん、目的は温泉だけではありません。超有名なローカル線で

ある大井川鉄道や日本唯一のアプト式鉄道井川線に乗る事、そして何より懐かしの蒸

気機関車が牽引する急行「かわね路号」に乗ることも目的です。

 まずは鶴舞駅を7時03発の各駅停車に乗り、名古屋駅で7時18分発の「ひかり」50

4号で浜松まで行きます。浜松からは7時58分発の各停興津行きに乗り、8時38分に

ようやく東海道本線の金谷駅に到着しました。

 実は今回は、サンスイ会のM氏が、夏休みで実家の真鶴へ帰っているとのことで、近

い?ので接岨峡温泉まで付き合ってもらうことにしました。ちょうど同じくらいの時刻に

下りの電車も到着しましたよ。M氏到着です。

 さっそく大井川鉄道の駅へ行ってみることにしました。JRの駅を出てすぐ右側に大井

川鉄道の駅が有ります。次の電車は9時14分発の各停千頭行きですが、まだホーム

に入って来ていません。しばらく駅前をウロウロしながらタバコを吸ったりして電車を待

ちます。駅の売店を覗くとちょうどお弁当が届いたようです。お昼は列車の中でお弁当

を食べようと言うことになり「大井川ふるさと弁当」なるものをM氏に買って頂きました。

もちろん缶チューハイもね!!

大井川鉄道の金谷駅です。

 さて、ホームに電車が到着しました。近鉄じゃん!!16000系の元近鉄特急ですよ

これは。この他、大井川鉄道では、元京阪や元南海の電車も走っています。結構車内

は広いのでゆっくりくつろぎ、M氏と一杯やりながらのんびりとローカル線の旅を楽しみ

ます。

懐かしい電車です。

 金谷駅を出ると次は新金谷駅です。ここで、夏休み限定のSL君とすれ違いました。

真っ青な蒸気機関車で前照灯の下に目玉が2つ、デッキに蝶ネクタイが着いていまし

た。写真は撮れませんでしたが、大井川鉄道のHPに掲載されていますよ。

 新金谷駅からかなり人が乗って来ました。皆どこへ行くのでしょうか?車窓からは大

井川が見えるのですが、M氏も私もここは釣れそうとか、ここは流れが速いとか、つい

つい渓流釣りの話になってしまいます。実は9年前にサンスイ会で大井川の上流を釣

行したのですが、M氏がアマゴを一匹釣っただけで、M会長も私もさっぱりの釣果でし

た。そんな話をしている内に、あっと言う間に千頭駅に到着しました。

大井川本流と二つの支流が合流します。

 千頭駅で井川線に乗り換えますが、乗継にあまり時間がないので、とりあえず座席を

確保し、ホームでタバコを一本だけ吸いました。すぐに出発です。なかなか可愛い列車

ですよ!!

井川線はトロッコみたい。中はこんな感じ。

  井川線(南アルプスあぷとライン)は、大井川の上流部奥大井の渓谷を、ゆっくりと

走り、千頭〜井川までの25.5kmを結んでいます。もともと水力発電所建設の資材運搬

用トロッコとして建設されたそうで、トンネルも多く山あいを縫うように走ります。ゆっくり

走る列車でお弁当を食べながら奥大井の景色を楽しみます。そしてアプトいちしろ駅に

到着すると、いよいよここから隣の長島ダム駅までが日本で唯一のアプト区間です。

9%という急勾配を上るため、ここでアプト式機関車を列車最後尾に連結します。夏休

み限定の「アプト君」がやって来ましたよ!!これは可愛い!!

アプト君です。頼りになります!!

 このアプト式機関車には「ラックホイールピニオン」という坂道専用の歯車が付いてい

て、線路の真ん中に敷設された「ラックレール」という歯形レールを噛み合わせて坂道

を上り下りします。連結完了!!出発です。ゴトンゴトンと言いながらゆっくりとアプト区

間を登って行きます。確かにすごい勾配ですねこれは!!かつては緩やかだったこの

区間は、長島ダムの建設により一部路線が水没するため、路線の付け替えを行い、こ

のような急勾配になったのだそうです。

切り離し中!!

 さて、長島ダム駅に到着しました。この駅で「アプト君」の切り離しを行います。また帰

りに会いましょう。

絶景のロケーションです!!

 程なくダム湖に掛かるレインボーブリッジを渡ります。そして橋と橋の間に浮かぶ島に

は何と駅が!!奥大井湖上駅です。ホームには幸せを運ぶ鐘HappyHappyBellなる

ものが有りました。何だか不思議な駅でした。

このベルは何のために?

 再びレインボーブリッジを渡り、しばらくすると終点の接岨峡温泉駅に到着です。駅の

周りには何も有りません!!

接岨峡温泉駅のホーム。

乗ってきた列車。進行方向は左手。牽引ではありません。

小さな素朴な駅。

 取りあえず接岨峡温泉会館へ行ってみようと思い、駅員さんに道を尋ねると、すぐ目

の前にも同じ温泉が有るよと言われました。確かに「森林露天風呂」という宿が真ん前

に有りました。温泉会館へは歩いて10分くらい掛かるとのことだったので、こちらの温

泉に浸かることとしました。

ここは民宿です。すぐ駅前です。

 入口でベルを鳴らしますが誰も出てきません。大声で何度か呼び出すと二階からお

ばさんが下りて来ました。ようやくお風呂に入れます。まずは内湯でゆっくりと浸かって

みました。なかなかいいお湯です。私の好きなやわらかい少しヌルヌルしたお湯です。

内風呂はこんな感じ。

 しばくして、今度は露天風呂へ浸かってみることにしました。やはり外は気持ちがい

いですね。風が何だか心地よいです。

露天風呂です!!気持ち良かった!!

 帰りの列車は13時22分発。窓は全開にしているものの冷房がないので結構暑い!

ゆっくりガタゴトガタゴト。長島ダム駅で再び「アプト君」の登場です。今度は先頭列車

に連結して、急な坂道を下るのを守ってくれます。アプトいちしろ駅で「アプト君」を切り

離し、一路千頭駅へと向かいます。

帰りの列車です。今度は牽引しています。

 さて、千頭駅に着いたらさっそく券売窓口へ行って、予約していた14時50分発の急

行「かわね2号」の切符を買いに行きます。いよいよ蒸気機関車と対面します。今日「か

わね路2号」を牽引するのはC56でしたよ。他に大井川鉄道を走る蒸気機関車はC10、

C11、C12が有りますが、タンク車じゃないのはC56だけです。千頭駅で写真を撮りま

くりでした!!

C56は私が大好きな蒸気機関車です!!

懐かしい客車ですねぇ。昔乗ってたこんなの!!

こいつも懐かしい感じです!!

これは9600形蒸気機関車?現役ではないよね?

 私が子供の頃は蒸気機関車がまだ走っており、何回かは乗った事が有りましたが、

今回は本当に久しぶりです。M氏は蒸気機関車は初めてだと言っていましたよ。客車

も結構古い!!本当に懐かしい感じです。 さあ、汽笛を鳴らしていよいよ出発です。

中はこんなふう。懐かしい!!

本当にシュポッシュポッって感じですね。煙のにおいもいい感じ!!車内では大井川鉄

道の案内人さんが、いろいろ説明してくれたり、ハーモニカなど吹いたりして楽しませて

くれました。こうして約1時間20分の蒸気機関車の旅を終え、終点の新金谷駅に到着

しました。

いい感じの風景です。タイムスリップって感じ。

新金谷駅。立派な駅ですね。

 その後、各駅停車で金谷駅まで行き東海道本線に乗り換えます。M氏は17時01分

熱海行き、私は17時16分浜松行き各駅停車です。今日は本当に楽しい一日でした。

Mさん本当にお疲れ様でした!!さて、次はどこへ行こうかなぁ?

 

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